フランス・ワインツアーの感想
ソーテルヌ、そのすぐ隣にあるバルサックはボルドー市から南へ約40キロほどいった場所にある、極甘口白ワインの一大産地として世界中にその名を知られいます。
主なワイン生産地はボルドー市内を流れるガロンヌ川の支流の一つであるシロン川周辺に集まっています。
これは水温の低いシロン川が温かいガロンヌ川に流れ込むことによって霧を生じさせ、その湿気の多い気象条件が、”プリチュール・ノーブル”(貴腐)を発生させるからです。
極甘口の白ワインは、ポトリティス・シネリア(貴腐菌)がブドウに付着することにより、ブドウの糖分が凝縮されます。そのブドウを使用することにより、糖度の高い白ワインが出来上がるわけです。
元々は貴腐菌が付着してカビが生えてしまったブドウを捨てるはもったいないということで、そのままワインとして醸造し保存していたところ、後にそのワインを飲むととても美味しかったために生まれたと言われています。

貴腐菌が付着するのはブドウの粒によって異なるために、完熟したものから注意深く手作業で選択しながら収穫を行います。そのために多大な時間と人手がかかり、その上1本の樹からグラス1杯分のワインしか造れないと言われており、そのため赤ワインと比較して、値段も高価です。

味は熟成が若いうちはフルーツ香が強く適度な酸味があるが、熟成されると厚みのあるまろやかな味に変化すると言われています。

この地区で一番有名なシャトーが1855年制定のソーテルヌ・バルサック格付けで唯一の特別1級であり甘口ワインの世界最高峰と言われている"Ch D'Yquem"(シャトー・ディケム)。貴腐が生じたブドウのみを使用し、更に100%新オーク材の樽で熟成させることによりその味を作り出しています。
バルサック地区にある”Ch Climens”(シャトークリマンス)もとても高品質のワインを作り出すことで有名です。
ソーテルヌ地区を見学する時にLangon(ランゴン)の町から向かう方法が一番分かりやすいです。
ランゴンは町自体はとても小さいですが、見所もいくつかありますので是非立ち寄られたらどうでしょうか?
ランゴン市内にあるミシュラン一つ星を獲得しているホテル兼レストラン”Claud Darroze”。以前、有名シェフであるレイモン・オリビエがその技を振るったレストランとして現在でも多くの人がここのレストランまで足を運びます。
ソーテルヌ村にあるメゾン・ドュ・ヴァン。シャトー直販価格と同じ価格でワインを買うことができます。
ソーテルヌ村中心部にある博物館。博物館といっても小さな部屋にワイン作りのための様々な農機具が展示されております。
ソーテルヌ村から見たガロンヌ川方面。対岸に見えるのはSTE-CROIX-DU-MONT村(サント・クロワ・デュ・モン)。こうやって見るといかに起伏が多いかがよく分かります。 ソーテルヌ村中心部にあるレストラン”Le Saprien”(ル・サパリアン)。ソーテルヌの極甘白ワインを使った料理や地域料理をブドウ畑を眺めながらテラスで食べることができる。ゴーミヨーでは14点と評価されています。
ソーテルヌAOC(アペラション)の中で一番有名なシャトー”Ch D'Yquem”(シャトーディケム)。1453年まではイギリスの国王であったアキテーヌ公爵の所有、その後はフランス国王の所有となり、管理はソヴァージュ家に任せられることになりました。
現在はコント・アレクサンドル・ド・リュー・サリュス家の所有です。
シャトーの四隅に建つ塔は15世紀のもの、塔と塔をつなぐ建物は17世紀に建てられました。
増設された酒倉はワインの保存・熟成のために半分が地下に作られています。

上記の写真はシャトーディケムの入り口にあるモニュメント。
”Ch Rayne Vigneau”(シャトー・レイヌ・ヴィニョー)。ブドウ畑の立地条件は最高で、非常にポテンシャルの高いシャトーと評価されることが多いです。19世紀から20世紀初頭のものはイケムよりも優れていると評価されることがしばしばあります。
その後一旦品質が劣った時期もあり、値段も下がりましたが、近年は様々な改善が施され、年々品質が向上しています。まだまだお手頃な価格で購入できますので、今のうちに飲んでみては?
格付け第1級のシャトースデュイロー(Ch Suduiraut)。所有するブドウ畑はイケムに隣接しており、しばしばこの地域のシャトーの中ではイケムに次いで、甘美でリッチなワインと評価されます。 ”Ch Clos Haut Peyraguey”(シャトー・コロ・オー・ペイラゲイ。格付け第1級のシャトーで近年とても評価が上がっている。シャトーは家族経営で気取らない雰囲気。ワインの試飲も歓迎してくれます。